ティーツリー(Tea Tree)とは、フトモモ科メラレウカ属のハーブでオーストラリア・ニューサウスウェルズが原産地です。夏から秋にかけてクリームホワイトの花をつける木です。
日本名は、「コバノブラツノキ」と呼ばれています。このオイル(精油)は葉の細胞中にあります。ティーツリーは驚くほど早く成長する植物で、虫なども寄せ付けないほど抗菌作用の強い植物です。オーストラリアの原住民であるアボリジニー達は何千年ものあいだ、ティーツリーの葉をすりつぶし、ドロ状にして、お風呂にいれて多くの健康的恩恵を得てきました。実際、自然とティーツリーの葉が池に落ち、そこは天然の温泉になっていたのです。また、傷や火傷、皮膚疾患の治療のために、葉をすりつぶし湿布として用い患部を覆うということも行われてきました。
主な成分は、テルピネン-4-オール、1,8-シネオールなどで優れた抗菌作用、抗ウィルス作用があります。ティーツリーのピュアエッセンシシャルオイルは、独特な爽やかな香りがあり、アロマテラピーとして広く活躍します。お風呂に数滴入れても心地よいものです。
イギリスの有名な探検家ジェイムズ・クックは、ティーツリーの名付け親で、1770年にボタニー湾に到着した時、健康を害した乗組員にこのティーツリーを煎じて飲ませたところ劇的な回復をした、という記録があります。
1992年にはシドニーの化学者、ピンフォード博士はティーツリーオイルに関わる臨床実験を行い、人の健康に様々な恩恵をもたらす事を発表しました。その効果効能は予想をはるかに超えるものでしたが、医学界で実際に受け入れられるには今後さらに細かいデータ等の収集が必要とされています。
第二次世界大戦中はオーストラリア及びイギリスの兵士はティーツリーオイルに助けられた実績が多くありました。現在では、ほとんど全てのオーストラリアの家庭に必ず1本はバスルームの戸棚に入っているものです。多くのオーストラリア人は天然のクリーナーとしても愛用しています。
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