はじめに

 このホームページは病気の予防として、つまり健康維持・増進には何をどうすれば良いかということを見つけるために書き始めています。

                        

統計によれば・・・                     

・約75%の人が、体重に関して何らかの問題を持ち、そのうち35%は、医学的に見て肥満。

・約45%の人が、生涯にガンに侵される可能性を持ち、専門家によると、その数は、西暦2000年までに50%に増えると予想される。

・乳ガンの発症率は、女性の8人中に一人。

・前立腺ガン、または結腸ガンの発症率は、男性の5人中に一人。

・1億2千万人が、アレルギー、喘息、関節炎を患っている。

・約54%の人が、心臓関連の病気で死亡。

・約25%の人が、ガンの一種で死亡。

 病気になってから治療する病院ではなく、もしも、病気になる前に診察を受ける「予防院」という機関があり、そこが満員になればきっと患者数も減少する、と思うのです。予防院の診断では「このままの状態では、こんな病気の危険が大きくなりますから、こんなことをこの様に注意しましょう。」と言われるのでは?と想像します。「このままの状態..」や「こんなことに注意...」とは何かを考えるとき、「医食同源」という言葉が浮かんできます。もちろん、快食・快便・快眠・適度な運動や「病は気から」なども大切ですが、思考も含め「我々の体は全て食べ物から出来ている」、ということを考えれば、まず食事から得られる栄養素にこそ健康の秘訣があると判断しても良いのではないでしょうか?。摂取する栄養素を積極的に考えるとき、健康維持・増進や一歩進んで病気の治療まで可能なのでは?と思うのです。

 「医食同源」の他に、中国の古い言葉に「身土不二」(しんどふじ)と言う言葉があります。この意味は、身体と土壌は別なものでなく密接なつながりがある、という意味です。その土地で捕れた作物を食べて成長し生命活動を営むわけですから、すごく当たり前のことなのですが、どこか忘れがちなことです。たとえばアメリカのほうれん草に含まれるカルシウムの量は日本の約5倍も含まれるそうです。カルシウムばかりでなく他のミネラル分もきっと日本よりかなり多く含まれると予想されます。そんな作物を食べて育つアメリカ人は、遺伝的な要素も無視はできませんが、体の大きな人が多いということも理解できます。

 日本の野菜の種をアメリカの土壌で栽培すると、やはりアメリカサイズの野菜となるそうです。

 また「心身一如」(しんしんいちじょ)という言葉もあります。この意味は、「健全な体には健全な精神が宿る」という意味です。近頃の青少年の凶悪犯罪を考えるとき、どうしても「医食同源」「身土不二」「心身一如」という言葉を考えてしまいます。

  普段の食事においては、何をどれだけ食べればどんな栄養素がどれだけ摂取できるか、ということを考えて食事をしているわけではないと思います。ということはつまり、我々がまがりなりにも生命を維持できているということは、偶然にも必要な栄養素が摂取できていると考えることもできます。

 しかし、ほんとうに食事のみからで栄養素の摂取は充足しているのでしょうか?

 もちろん充分足りている方々もいらっしゃるはずです。現に高齢でも元気に生活されている方も大勢いらっしゃいます。

 ですが、現在長寿である方は現代の食生活とはかなりおもむきが違う食事をしてきた、というれっきとした事実もあります。

 栄養分の少ない土の植物では、枯れないまでも育ちが悪かったり病気がちだったりしますが、植物にあった適当な肥料を施すことにより緑が濃くなり、また育ちも良くきれいな花をたくさん付けたりと、見た目にも明らかに違ってきます。元気のない植物に対してまず、はじめに行う行為が、肥料(栄養分)の補給です。人間などの動物の場合もこれと同じようなことが言えるのではないでしょうか?

 山梨県上野村ゆずり原という、長寿として有名な(だった?)地域があります。

 この地区は、昔は米の食事は少なく、あわ、きび、ひえ、そばなどの雑穀と豆、芋、野菜、山菜を自給できていて、小麦ふすまを使った麺や味噌を多く食べてきたようです。戦前の食物繊維の摂取量は一日あたり66g以上というかなり多い値であったようです。もちろん、ビタミンやミネラル、植物性タンパク質も豊富でした。肉などは、何かの行事の時以外はほとんど食べていなかったということです。また、この地区のお茶に含まれるビタミンCの量は通常の約5倍ほども含まれているとのこと。

 ところが、昭和30年以降、交通機関の発達により食生活に大きな変化が訪れてしまいました。米(精白米)中心の食事となり、食材は自給品でなく、現在のわれわれとほとんど同じ様に、主に購入品中心の食生活に変わってきたのです。

 その結果、若い人ほど短命化する傾向、いわゆる「逆さ仏現象」が見られるようになってきたのです。長寿の高齢者と成人病(生活習慣病)におかされる中年層を考えるとき、どうしても、「食生活」つまり、栄養素の摂取状態に思いを巡らさずにはいられません。

 風邪を引きやすい人。病気がちな人。太っている人。やせている人。高血圧である人。血糖値が高い人。もっと重大な病にかかってしまっている人などなど..。

 栄養素が全てとは言いませんが、かなりの率で、栄養素の問題があるのでは?と考えられます。摂取栄養素に注意すれば、防ぐことができる問題は数多くあると思います。

 摂取するビタミンやミネラルなどはそのままで、カロリー摂取だけを少なくすれば、寿命は延びるという調査結果、動物実験もあります。 近年の食事ではカロリー過多といわれ食物繊維や各種ビタミン、ミネラルなどの微量栄養素は不足ぎみ、という偏った栄養摂取状態にあるという事実も指摘されています。

 作者が言っているのは、様々なホルモン、酵素などを含め人体を形づくり、生体を維持するのに必要な原材料は、全て口から摂取する食品、つまり「栄養素」であるということです。ですから、健康を考えるときまず、「栄養素」の摂取は必要不可欠な「必須条件」として捕らえていますが、これだけで健康が維持できるという「充分条件」ではないのです。

 積極的な健康維持には、各種のビタミンやミネラル、食物繊維などの積極的な摂取が、まず求められ、さらに快便・快眠や適度な運動、また「病は気から」ということわざに示されるストレスコントロールといいますか、気持ちの持ち方をプラス思考に傾ける努力が必要になってくると思います。「笑う角には福来る」ということわざは、「笑うおかげで健康増進」でもあると思うのです。




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